総裁選対応、揺れる自民岸田派=結束維持に腐心(時事通信)

9月の自民党総裁選をめぐり、岸田派(48人)では、岸田文雄政調会長の出馬を求める主戦論安倍晋三首相から将来の「禅譲」を期待する意見が交錯している。

 岸田氏は所属議員と当選回数別の会合を重ね、意見を聴取。対応次第では同派の結束を乱しかねず、岸田氏は総裁選への対応を慎重に判断する方針だ。

 同派は11日、東京都内で岸田氏も交えて幹部会合を開催。当選回数別会合の最終回との位置付けだったため、当初は総裁選をめぐり岸田氏への一任を取り付ける想定だった。しかし、西日本豪雨では岸田氏の地元広島県でも被害が甚大で、岸田氏は「今は災害対応が第一だ」と指摘。岸田氏一任の正式決定は見送った。

 同派では、先月中旬から今月にかけて会合を続けてきたが、若手らは「岸田氏は総裁選に絶対出馬してほしい」と主戦論を声高に主張。一方で、細田派(94人)、麻生派(59人)、二階派(44人)の3派が首相3選を支持している状況を踏まえ、ベテランを中心に「禅譲論」も出ている。

 岸田氏は先月18日に首相と会食した際、「派内にはいろいろな考えがある」として、態度を保留。岸田氏の脳裏には、森喜朗首相(当時)に反旗を翻した2000年の「加藤の乱」をきっかけに、岸田派が流れをくむ加藤派が分裂した苦い記憶がある。岸田氏は周囲に「決して派を割らない」と漏らし、分裂回避に腐心している。

 岸田氏は態度表明の時期について「国会閉会後」としているが、周辺からは首相の動向をにらみ、8月にずれ込む可能性があるとの声も出ている。